村上春樹、6年ぶりの8作品からなる短編集です。
自分は村上春樹好きで、本書の1作品ずつを紹介したいと思います。
ネタバレあり、閲覧注意です。
今回は5作目「ヤクルト・スワローズ詩集」。
5作目『ヤクルト・スワローズ詩集』(p125~p149)
【あらすじ】
著者の実体験が書いてあります。小さい頃から大人に至るまで。
プロ野球との関わり、ヤクルトとの関わり、家族、それらを切り抜いた詩。
【解説】
序盤を読んだ感想は、村上春樹本人の話だと思いませんでした。そういうトリックかな? と思いました。ただ文章の雰囲気と、土地(今回は神宮)が本編と違っていたので、だんだん著者本人の話だと気付きました。
前回の4作目が長文だったので、小休止という感じでしょうか。著者の神宮球場とヤクルトが好きなのが伝わる自伝になっています。
「鳥の影」
「外野手のお尻」
「海流の中の島」 この3詩が書かれています。
【感想】
自分は「神宮球場」が好きで、何度も通っています。見るものは「大学野球」。ハンカチ王子と野村祐輔の時代は、4年間全部見に行ってましたね。狙った訳ではありませんが、たまたまその時期に。
千代田区神田小川町、に住んでいた時期があって最高でした。歩いて秋葉原に行けるし。大学野球は春秋に神宮球場であって、冬の大学ラグビーも、隣の旧国立競技場でやっていたので、電車で気軽に行けました。
大学野球(プロ野球もサッカーも)のいいところは、応援して一体感があるところです。自分が好きなものを、大勢の人が熱意をもって盛り上げている。この心地よい経験は、参加しないと得られません。
今回の作品は「自伝」という形式で、著者の思い出や好きなものを語るという作品です。実は「これは感想書けないなぁ」という思いでした。
なので「著者の好きな物」に「自分の好きな物」をかぶせて書きました。すみません。こういうのって日常はダメですね。相手の話を聞かないで、自分の話をはじめるようなもの。
【まとめ】
『自分の好きなものと、一緒に居られる場所さえあれば
人間幸せである。』そういう内容でした。
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